四龍二鳳紋玉珮
登録番号 | R020635 |
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時代‧年代 | 東周 |
材質 | 玉 |
遺跡名 | 琉璃阁遺跡 60号墓 |
遺跡所在地 | 中国河南省恵県城関鎮 |
寸法 | 長10.8cm 広4.3cm |
概要
「重要古物(重要文化財)」である。墓主の身体上から出土した。玉材は灰白色で、全体が長方形のような形をしていて、透かし彫りを施し、器形と四龍二鳳の紋様とがうまくマッチしている。上方の鳳と下方の龍は一つの身体を共有しており、鳳は顧首の様相で、長い舌を吐き出す龍と絡まっている。左右各一組が対称に配置され、六頭の獣はみな爪を立てている。龍身の内部には細かい斜線紋が充填され、正面の龍の巻き上がる上顎や六獣の爪には鱗紋がつき、さらに背面の龍身の内側には渦巻紋があしらわれる。上方の龍尾の交わるところには、左右それぞれに孔を穿ち、下方の龍首の接するところには一孔が穿たれる。四龍二鳳を題材にして中央に環ができるような構図をつくるということは、春秋時代には多くはみられない。龍が舌を出す点、交龍の造型、斜線紋などの特徴は南方の楚国の影響を受けたものかもしれない。
文物の透かし彫りは立ててお見せするのが難しいため、この模型をご参照ください。