八花弁形立鳥像蓋円壺
登録番号 | R019024 |
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時代‧年代 | 東周 |
材質 | 青銅 |
遺跡名 | 山彪鎮遺跡 1号墓 |
遺跡所在地 | 中国河南省汲県(現改為衛輝市)山彪鎮 |
寸法 | 高64.3cm 口径14.6cm |
概要
山彪鎮一号墓では二対の花形立鳥像蓋をもつ円壺が出土している。本件はR018571と対を成す。この壺の器形は腹部が丸い鼓腹形で、細頸をもち、均整が取れ安定した形をしている。器蓋は透かし彫りの施された立鳥と、八弁の蓮花が表されている。器蓋には中空の円環がついていて、環には外反する透かし彫りの蓮の花弁8枚が鋳だされており、その中空部分には別の円形の蓋がはめ込まれるようになっていて、その蓋の中心に鳥像が立っている。鳥の身体部分は透かし彫りで細かい紋様があしらわれ、二つの羽根にはほぞがあって身にはめ込み、自由に動かせるようになっている。器腹の両側には獣面銜環がそれぞれついている。壺の器身には八層の蟠螭紋帯があしらわれ、その中には十字型の花弁紋が充填されている。円壺は分割鋳型法で作成されたものである。器身の紋様はスタンプ技法で製作されたもので、押し損じた痕跡がある。器底と下腹の間には鋳掛の痕跡があり、鋳造した時には底部がなく、壺の器体を鋳造した後に、壺の底を鋳付けたものと推測される。学者の研究によれば、山彪鎮一号墓は晋国の墓葬であり、侯馬の青銅器工房で作られた作品に似た作風で、均整がとれて安定感がある。